活動日誌

令和6年(2024年)の活動日誌

調査特別委員会を開催

4月15日,委員長を拝命している仙台市議会の「防災環境都市調査特別委員会」を開催しました。防災の視点を踏まえた公共施設の在り方についてと題し,東北大学災害科学国際研究所の丸谷浩明教授をお招きし有識者の視点から意見聴取を行いました。公共施設には,災害時に果たすべき役割を発揮するため業務継続力が求められその機能を確保するためには,建物の安全性・滞在する場所・水や毛布などの備蓄そして何よりも「電力」と「通信」などインフラの整備が必要であることを強調されておりました。東日本大震災・熊本地震・能登半島地震が続く中でこれまでと違った新たな視点が必要とのこと,例えば情報収集が出来なければ災害対応が始められない,必要な相手方に情報発信が出来なければ支援も届かない,IT機器の確保とそれに必要な電力の確保が最も重要性が高いことを強調されておりました。また,携帯電話は通信会社が発信制限をかけるため公共施設の災害対応においてはWi-Fi環境整備も重要になっているとの基調な指摘も頂きました。調査特別委員会は委員間の意見交換により当局に対し提言・答申することとしております,取り纏めに向けて委員長としての役割をしっかり担ってまいりたいと思います。

片倉ふじ棚の植樹祭に出席してまいりました

3月31日,仙台市の青葉山公園に建設された仙台緑彩館は伊達政宗公の重臣,白石藩主片倉小十郎屋敷跡に建設されました。同敷地内に伊達家と片倉家共有の家紋である「ふじ」の棚が設置され記念の植樹祭に出席してまいりました。昨年4月には伊達政宗公の胸像が博物館の庭園から仙台緑彩館庭園に移設され,移設記念に際しふじ棚を設置して頂くことができました。初代騎馬像の製作者である小室達氏は白石高校(旧制白石中学校)出身ということもあり在仙白石高校同窓会が中心となり「片倉ふじ棚」の設置に至りました,伊達政宗公と母校出身小室達氏の顕彰から郷土の振興と母校の発展に繋がればと思います。

会派「市民フォーラム仙台」にて視察してまいりました。以下に概要を掲載します。

①姉妹都市交流について [白老町高尾総務課長・白老町議会小西議長・他]

3月25日,歴史姉妹都市である北海道白老町に伺いました。白老町と仙台市は1856年に仙台藩が北方警備のため元陣屋を築いて以来,戊辰戦争の1868年の仙台藩兵が撤退し元陣屋が撤去されるまでの間,白老の地を拠点として北方警備の任務にあたっていました。その後,1966年に国の史跡指定を受けて復元整備を進め,歴史的関係を基盤として相互に教育・文化・産業・経済などの友好的交流を図るため1981年に歴史姉妹都市提携に関する協定書を締結しています。締結から約40年が経過し,青年会議所やライオンズクラブ・ロータリークラブの各団体が姉妹関係を結び,また,小学校・中学校の姉妹校提携の他スポーツ少年団や家庭婦人バレーボールの親善試合など幅広く交流を行ってきています。リアリングの中で感じた点は,白老町から仙台市への町民による訪問はあるものの本市から白老町へは行政関係者が主であり,今後は白老町へ関心を高める施策の展開も必要と感じました,特に,白老町では仙台藩との歴史について義務教育の中でしっかりと学ぶことで町民のほとんどが姉妹都市として認識しているとのことであり,小中学校での副読本への掲載など具体な対応についても検討まいりたいと思います。

②ウポポイ民族共生象徴空間について [白老町政策推進課鵜沢主幹・他]

3月26日,白老おもてなしガイドセンター代表の岩城氏(元副町長)にご案内頂きウホポイを視察いたしました。国の貴重な文化でありながら存立の危機にあるアイヌ文化の復興・創造等の拠点として,また将来に向けて先住民族の尊厳を尊重し差別のない多様で豊かな文化を持つ活力ある社会を築いていくための象徴となる空間です。国立の民族共生公園・アイヌ民族博物館として令和2年7月に一般公開されました。北海道には他にもアイヌの地域がありますが白老町が建設地として選定された理由は,アイヌ民族は差別の歴史があったものの白老は昔から和人との”共生の歴史”があったからとのことでした。また,これまで特急・快速電車の停車駅となるよう再三にわたり要望してきたにも関わらず叶わなかったものが,ウポポイ建設に伴い実現したことで札幌市との移動時間など通勤圏内となり経済的効果も大きくなった点も特徴の一つでもあります。

小学校体育館清掃

3月12日,仙台市議会予算等審査特別委員会にて会派を代表し総括質疑を行いました。主な質疑として〇令和5年度予算の執行状況と新年度予算の関係性について〇デジタル田園都市国家構想交付金事業の現状と次年度への反映〇温室効果ガス削減アクションプログラムへの本市公共施設の登録〇スーパーシティ国家戦略構想への挑戦〇歳入増に向けた基金運用の検討〇人口減少を見据えたダウンサイジングの取組み〇学校施設と地域施設との併設に向けた取組み〇地元企業への優先発注〇教職員の長時間労働是正への取組み〇市内総生産と市民雇用者所得〇返還支援奨学金制度の通年制等など,施政方針を踏まえ新年度予算の編成について質疑いたしました。

小学校体育館清掃

3月3日,卒業式を前に恒例の小学校体育館清掃,普段から施設開放として利用している団体のみなさんにお声がけし,少しでも綺麗な会場で卒業してほしいとの願いから例年実施しております。特に,子どもたちの手の届かない高い場所を中心に窓ふき等など,私は例年一番高い場所に設置されている換気扇の清掃を担当。清掃の度に,昨年の清掃からもう1年が経過しているという時間の速さを痛感させられます,子どもたちは1年で大きく成長しているのに私たち大人は果たしてどうなのか?考えさせられる機会でもあります。地域の拠点でもある学校です,引続き諸団体のみなさんと共に子どもたちの健全育成のため取り組んでまいります。

一般質問にて登壇

2月21日,仙台市議会第1回定例会において一般質問に登壇いたしました。①更なる地元企業への優先発注を促す観点から,市内地元企業で選定されている「官公需適格組合への受注機会の確保について」②4月より労働時間規制が適用される建設業への「工事発注における工期の柔軟な対応について」③新年度に稼働が予定されている「ナノテラスへの安定稼働に向けた更なる支援」として引続きコアリションメンバー獲得に向けたトップセールスと本市が有する2000時間枠の確実な利用促進について求めました④前回の公募から3年を迎える「ガス事業の民営化について」公募再開に向けた今後の取組み⑤年末の仙台空港チャーター便の搭乗率を踏まえた「タイ・バンコクとの観光交流」とアウトバウンドの取組みについて質問いたしました。

自動運転を見据えたEVバス運行調査

2月12日,青葉山エリアにおいて自動運転のEVバスを運行に向けた実証「青葉山グリーン回遊プロジェクト」が実施され視察のため乗車してまいりました。今回は実証・実装に向けた事前調査として地下鉄東西線・国際センター駅と仙台城跡の区間で,自動運転技術を搭載したEVバス車両を運行し自動運転に必要な周辺環境のデータ収集・分析等により技術的課題を把握するほか,利用客の需要・ニーズの調査等を実施するものです。残念ながら自動運転ではなく手動による運行となっていますが,調査期間中は無料でバスに乗車でき現在一般車両は通行止めとなっている市道仙台城跡線を運行するため,短時間にて仙台城跡に登城することができます。自動運転が実施出来れば上り坂でもあり高齢者にやさしい施策として,また,観光客誘客に向けた施策として期待できる取組みでもあります。

国際リニアコライダー講演会

2月8日,岩手県議会・宮城県議会国際リニアコライダー建設実現議員連盟主催によるILC講演会が開催され岩手県立大学学長
鈴木厚人氏による「国際リニアコライダーの概要と最近の動向」について受講してまいりました。ILCは何故日本なのか,1980年初頭より世界一の電子・陽電子衝突実験国際拠点としてスタートし2008年以降技術開発の拠点となりILC日本建設に向けて世界各国が協力しているとのこと。建設候補地として,技術的観点および社会環境の観点からの評価を行い前回一致で北上地域を選定されました。第3の極・アジアの中心として頭脳流出から頭脳集積へと飛躍する施設となることや,ILC技術によるイノベーションにより輸送・エネルギー・情報通信・環境・建設・材料・医療など膨大な産業・技術の波及効果が期待されます。ILC建設に向けた日本の現状は,技術的には最も確実な計画であることは世界の共通認識であるものの,一部の研究者の誤った見解が流布し有識者会議は「時期尚早」との報告書を取りまとめ支援・推進に支障をきたしている。本市を含めた地域のポテンシャルを活かしILCの多様な効果を最大限発揮できる広域コアゾーンを形成するためにも,引続き議員連盟のみなさんとプロジェクト実現に向け取り組んでまいりたいと思います。

防災環境都市調査特別委員会にて視察してまいりました。以下に概要を掲載します。

①防災・危機管理について [川崎市総務企画局本庁舎等整備推進室 市川課長・他]

1月24日,川崎市にて防災・危機管理および庁舎の環境配慮について伺いました。川崎市庁舎は令和5年11月に旧庁舎から新庁舎への移転が完了。官公庁等の耐震基準(通常の1.5倍)に基づき大臣認定を受けて整備されたとのこと,水没を避ける観点から3Fと4Fの間に免震層を設け中間階免震構造とし重要な機械室を上層に設置した点は特徴的な点であります。災害時には多目的防災スペースにも転用できる共用会議室として200㎡を確保し,最上階にはヘリポートを設け緊急離着場も整備している。下水管を奇数階と偶数階に区分けし,奇数階の排水を再利用し15日間の水を確保している点も特徴的。電源の確保として,中圧ガスによるコージェネ発電機とデュアルタイプ非常用発電機を設置し二重三重のバックアップを備えている。都市型環境配慮庁舎の実現に向け,建屋内の上昇気流など自然の力を有効に活用しながら環境にもやさしい庁舎を実現している。

②公共施設に必要な防災の視点について [国土交通省関東地方整備局 水田防災官・他]

1月24日,東京臨海広域防災公園の公共施設に必要な防災の視点および公園用防災設備について伺いました。戦後初の大都市直下型地震といわれている平成7年1月の阪神淡路大震災を踏まえ,政府の都市再生プロジェクト第1次の取組みとして平成20年6月に運用を開始。発災時には緊急災害現地対策本部として設置することとなる。建物全体を免震装置の上に設置し中央防災無線で全省庁及び全都道府県と接続することが可能で映像伝送も可能としている。また,非常用自家発電装置は7日間連続運転可能で備蓄食料・飲料水は7日間を確保している。さらに,医療支援が可能となるよう「がん研有明病院」を誘致し平常時700床に加え災害時し200床を確保可能としている。本部棟には「防災体験学習施設」を整備し災害時72時間をどう過ごすか,体験をしながら学ぶことが出来る施設で小中学校のみならず海外からの視察も入れている。

⓷環境への配慮について [品川区都市環境部環境課 河内課長・高橋館長 ・他]

1月25日,エコルとごし(品川区立環境学習交流施設)にて環境への配慮および区有建築物等におけるCO2排出量削減の取組みについて伺いました。エコルとごしは都内で初めてNearlyZEBを取得した施設でもあります。令和4年5月に開館し,当初年間3万人の入館数を予定していたものの環境に関する関心の高さから月2万人の入館者が訪れる施設になっているとのこと。特に子どもたちをターゲットに環境を体感して学べる施設として体験学習機能・情報発信機能・交流連携機能を目的として整備されました。気軽に立ち寄ることができるよう48名着席可能な休憩エリアを設置,町会・自治会などの地域活動の場として地域交流室や環境に関する活動を行っている方々の拠点としてボランティア室も設置しているのも特徴的な取組みであります。ZEB認証につながった取組みとしては,太陽光発電設備・蓄電池・壁面緑化・見える化モニター・BEMS・自然換気・LED照明・深い庇・Low-E複層ガラス・空調設備・雨水利用・地中熱など一次エネルギー消費量は基準値に対し省エネで66%削減,創エネを含めると97%削減と大きな実績となっている,また,快適性も追求し推奨快適範囲を継続している。品川区の環境基本計画では,エコルとごしの他多世代施設・保育園・小学校・特養ホームなど区有建築物の新設・改築時にZEBを取得すべく計画している点は先進的な取組であります。

各派代表者会議にて視察してまいりました。以下に概要を掲載します。

①庁舎建替えにおける議事堂の整備について [川崎市総務部総務課若林課長・他]

1月15日,川崎市にて庁舎建替えに伴う議事堂の整備について伺いました。川崎市庁舎は令和5年11月に旧庁舎から新庁舎への移転が完了し本会議場・委員会室へ映像音響の新システム(グースネックマイク)を導入し聞き取りやすい環境を整備。親子傍聴席の設置や,難聴者の聞こえを支援するヒアリングループを導入するなど傍聴者へも配慮した設備運用となっている。また,新庁舎1Fに市議会情報発信スペースを設置し,不特定多数の人々が流動的に行き来するスペースにプロジェクターによる動画で市議会をPRしている。議事運営にあたっては,マイク・カメラのON/OFFやボリュームの変更,発言残時間の表示等についてドラック&ドロップなどの操作を可能とする新システムを採用し議場内ディスプレイにも配慮されている。

②議場システムを活用した議事運営について [一宮市議事調査課中野課長・他]

1月16日,一宮市にて議場システムを活用した議事運営について伺いました。一宮市議会では平成30年12月から電子表決を導入,棄権する際の取扱いをあらかじめ決めておく必要があるとの助言を頂きました。運用における課題として,表決システムを立ち上げる際タイムラグが生じることと賛否のボタン押印後に画面に反映されるまでタイムラグが生じること等,この点を前提に取り扱う必要があるとのこと。議会中継においては,議場モニターに流れる映像をそのまま使用しており簡素化を図っている。一般質問の際に質問者がパソコンを使用して資料をスクリーンや質問席前のモニターに投映している点は今後仙台市議会の議場整備にけ向けて参考となる取組みであります。

どんと祭裸参り

1月14日,仙台冬の風物詩でもあるどんと祭裸参りに出身組織のみなさんと参拝してまいりました。今年は特に元日に発災した能登地震で被災された方々の平穏な生活が一日も早く戻れるよう祈願してまいりました。私たちか参拝した大崎八宮松焚祭の御神火にあたると一年間ご利益があるといわれており,休日ということとコロナ5類移行後はじめてのどんと祭ということもあってか例年にない参拝者で大混雑でありましたが,裸参りにて無病息災・家内安全・仙台市政の発展等々祈願することが出来ました。今年もみなさまにとって良い1年になりますようご利益のお裾分けが出来ればと思います。

仙台・福島・山形市議会広域観光連携推進協議会

1月10日,令和5年度「仙台・福島・山形市議会広域観光連携推進協議会研究会」が開催され出席してまいりました。本協議会は東北地方の南3都市が観光分野において連携し交流人口の拡大を図りトライアングルによる観光施策の充実を図ることを目的に取り組んでおります。研究会では「VISION2025地域DMOとしてのCSV型地域づくりの実践」」と題し,福島市観光コンベンション協会の横葉事務局長より講話を賜りました。福島市観光コンベンション協会では3ヶ年計画としVISION2025を策定し海外や全国に対して互角に戦える組織を目指し,地域DMO(地域貢献をする組織)としての役割を発揮すべく取組んできている。具体的には,MICE誘致業務の実働本格化やふるさと納税15億円への挑戦による「外貨獲得」,デジタル顧客管理による広域的な経済波及および循環効果向上の仕組みづくりによる「内発循環」等々戦略的な取り組みを行っており,特出すべきは補助金中心の活動ではなく「自ら稼いで地域に投資する組織」という考え方は参考となる取組みであります。

仙台市消防出初式

1月6日,恒例の仙台市消防出初式が挙行され出席してまいりました。明治27年5月,明治10年以来の町火消が生まれ変わり新しい組織として180人の公設消防組が仙台市に設置され現在に至っております。消防職員1.109名・消防車両237台・ヘリコプター2機を有し日夜市民の安心安全のために活動頂いております。近年の火災件数は減少傾向でありましたが令和5年は前年(209件)を上回り246件と増加に転じております,また,救急出動件数も増加傾向にあり令和5年は過去最多の64,830件を記録し,仙台市が政令市となった平成元年の約4倍の件数となっております。コロナ禍の影響や熱中症が大きな要因ですが,こうした状況の中でも日々訓練を重ね仙台市民の安心・安全のために取り組んでいる消防職員ならびに消防団のみなさまに敬意を表します。